あふれる想いはこの風に乗って

主にアイドル音楽、野球、将棋のことを。

アイドルとファンを繋ぐ”扉”

なんとなくふわっと思い付いたことがある。自分は一応アイドルファンみたいなことをやっているのだが、普段は距離の遠さを感じる。 残念なことに、毎日見る飽き飽きとした景色には彼女たちの面影はない。当然と言えば当然で、僕が追っている彼女達は、別に友達だということもないし、ただメンバーとファンという関係でしかない。 しかし、そんなクールな関係なんてつまらないではないか。夕暮れ時の赤く色づいた空を見る度、彼女達に思いを馳せたくなる。僕らは同じ空を見ているのだろうか。返答のない問いかけは続く。

 

でもイベントの時は一緒に場を共有できる。だからこそ行けるときには足を運び、彼女達のパフォーマンスを全力で応援し、時折見せる"笑顔"に心を許す。 どこからともなくステージに現れ、パフォーマンスを披露すればまたどこかへと行ってしまうが、メンバーがステージ上にいる限り、アイドルとファンは一つの思いを共有することができ、互いに気持ちを伝え合いながら、一つのパフォーマンス、世界観を作っていけるのかなと、そう信じている。

 イベント会場は様々な場所にあるので、異なる会場にそのアイドルが来るたび、なんとなく『どこでもドア』がそこにはあるのではないか、そういう考えが頭をよぎる。アイドルにはまた、ファンと同じような”自分達”の世界があって、イベントの時にその世界からファンのいる世界にやってくるといった具合に。
 
 イベントが終わり帰途に就くころ、夜の車窓を眺めながらその日を思い出を振り返る。あぁ短い時間だったな、とか、今日はあの娘の振る舞いにキュンと来たな、とか。そうした、色々と思い浮かべている時の自分の顔が窓に映ってふと目に入る。恥ずかしげななんとも頼りない自分。でも彼女達のおかげで生かされていることに気付く。普段の何気ない生活に彩りを。今日を、明日を生きる気力になる。
 ……あぁ、星が見える。もしかして彼女達も見ているのかな。心なしか少しだけ明るくなったような気がしたのだった。
 
*『未来のミュージアム』の発売を記念して